所沢ミューズで能楽3企画を開催!
投稿日: 2022.10.07
8月27日(土)に開催した「触れてみよう!能楽の世界 能『杜若(かきつばた)』」に関連して、より能楽を楽しむための3つの企画を開催しました。
8月6日(土)「観て・聞いて・楽しむ能楽プレ講座」
観世流能楽師で重要無形文化財 能楽(総合認定)の遠藤喜久が、650年以上続く能の歴史や能面の解説、そして能「杜若」を語るには切っても切れない「伊勢物語」について、能と伊勢物語で歌われる和歌も交えてお話しました。
能を鑑賞する前にお話しを聞くことで、わずかな動作にもどんな意味があってどんな背景があるのか…想像力をかき立てて鑑賞するヒントになったのではないでしょうか。
8月11・18・25日(木)「能楽体験ワークショップ」
能楽体験ワークショップでは、「謡いコース」と「お仕舞コース」に分かれ、講師の遠藤喜久が直接指導しました。
謡いコースでは、能の舞に添えられる歌「謡い」を体験しました。
曲は「鶴亀(つるかめ)」と「吉野天人(よしのてんにん)」を練習。
どちらもたった3日間で覚えるのは難しそうでしたが、参加された生徒さん達は講師のお手本をもとに声の上がり下がりを注意深く聞いて、実践し、熱心に取り組まれていました。
お仕舞コースでは、能の見せ場となる一場面を抜き出しで舞う「お仕舞」を体験しました。
「玄象(げんじょう)」の練習をすることになりましたが、「玄象」の型を覚える前に、まずは基本の所作の練習から始まります。
扇をひらりと傾けるような一見簡単そうな動きでも、普段使わない筋肉を使っているのか、思うように体が動かず四苦八苦している姿が見られました。講師のアドバイスを受けながら、練習を重ねることでぐんぐんと上達し、動けるようになっていきました。
そして、8月27日(土)ワークショップの発表会では、皆さんとても緊張されていましたが、見事練習の成果を発揮されていました!
発表会には所沢ミューズの理事長である藤本所沢市長も来場し、ほとんど初めて能楽を体験する皆さんの練習の大変さを労いました。
【写真左】≪謡いコース≫ 「鶴亀」と「吉野天人」を発表
【写真右】≪お仕舞コースA≫ 「玄象」を発表
【写真左】≪お仕舞コースB≫ 「玄象」を発表
8月27日(土)「触れてみよう!能楽の世界 能『杜若(かきつばた)』」
「触れてみよう!能楽の世界」の第1部では、「杜若」の見どころや「お囃子」「装束」について実演を交えながら出演者がわかりやすく解説しました。
第2部では能「杜若」を上演。『杜若の精』が織りなす華麗で幻想的な舞を、皆さん真剣に見入っていました。
能楽は削ぎ落された表現のなかに、自分自身の想像力を駆使することで無限に見え方が広がる芸術です。観るだけでも幽玄な世界に触れて楽しいですが、学んでみて、体験してみて、より一層見える世界が広がり、楽しみが深くなったのではないでしょうか。